資金繰りをつなぐための資金調達手法として、最近登場してきたファクタリングですが、ファクタリングの名前は知っていても、売掛債権をどの程度の料率で買い取ってもらえるかは、ご存じない方が殆どと思います。
今回は、ファクタリングの買取相場について見ていきましょう。

【１】ファクタリングとは

ファクタリングとは、売掛債権の売買契約の事で、翌月入ってくる予定の売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらい、その買い取り金額を、現金化してもらう取引です。
ファクタリングには、２社間・３社間の2通りの取引があり、売掛先への通知をされずに行える、２社間取引が、急激に増えてきており、２社間ファクタリングを行うファクタリング会社も非常に増えてきております。

【２】ファクタリング手数料相場

ファクタリングの手数料は、売掛先の与信や契約条件等で大きく変動します。
一般的に、ファクタリングの手数料の相場は、２社間ファクタリングの場合は、3社間ファクタリングと異なり、取引先に債権の売却をしたことを知られる心配がない分、安心ですが、ファクタリング会社からすると、リスクがあることから、3社間ファクタリングと比較し、手数料が高くなってしまいます。
また、手数料以外に、事務手数料・登記費用・印紙代などの費用が掛かります。
これらはあくまで目安です。契約の前に事前に、ファクタリング会社に確認しておきましょう。

【３】ファクタリング手数料を減らすには

２社間ファクタリングの場合、売掛金のある取引先が、倒産してしまうと、償還請求権がない為、ファクタリングを依頼した会社に責任が及ばず、支払い義務が発生しません。
その為、売掛先が、信用力のある会社かを査定されます。
大きな会社の売掛債権の買取が、ファクタリング会社にとってリスクが軽減されますので、手数料が安く抑える事が出来ます。
また、分割支払いにするなどの方法で、戻すまでの期日を減らすことで、手数料を安くできる場合があります。
ただ、ファクタリング会社によって、異なりますので、契約前に確認した方が良いでしょう。

【４】ファクタリング会社の審査資料

ファクタリング会社に審査を依頼した場合、入金予定の請求書だけでなく、様々な資料を提出する必要性があります。
一般的なファクタリング会社の審査資料は、以下の通りです。
１．通帳6カ月分
２．請求書
３．直近2期分の決算書
４．試算表
５．社会保険料の納入確認書
６．納税証明書
審査申し込みをする前に、事前に準備をしておいた方が良いでしょう。

【５】ファクタリングの注意点

申込から実行までの期間が短く、簡単に売掛債権を現金化出来ることから、ファクタリングを実施する会社が増えてきております。
申込みをする際、以下の点を注意し契約しましょう。
１．ファクタリング会社２社に債権譲渡をすると、二重譲渡となります。契約違反となりますので、注意しましょう。
２．架空の請求書、入金履歴の偽造も注意しましょう。

【６】まとめ

ファクタリングは、資金調達の手段として、一番の近道です。但し、手数料の問題等ありますので、自社の財務内容や売上や粗利率などを考慮した上で、銀行借入などと使い分けて、無理のない範囲で活用しましょう。
ファクタリングを利用することにより、資金繰りの悩みから解放されるでしょう。